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心臓カテーテル検査について

心臓カテーテル検査とは、心臓や血管にカテーテル(細い管)を入れて検査したい部位をレントゲンに映し出す低侵襲な検査です。
心臓の形や大きさ、血流の状態、血圧などを詳しく調べることができます。先天性心疾患や心臓腫瘍などの診断に用いられます。
動脈管開存症や肺動脈狭窄症などの犬に多い先天性心疾患の一部は、カテーテルを使って治療することも可能です。

心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査のメリット

心臓カテーテル検査のメリットは、以下のとおりです。

  • 開胸手術をしなくても心臓や血管の問題を詳しく調べたり治療したりできる。
  • 術後の回復が早く、低侵襲な方法である。
  • 心臓や血管の圧力や流量を直接測定できる。
  • 心臓の動きや駆出率(心臓が血液を送り出す強さ)を評価できる。

心臓カテーテル検査のデメリット

心臓カテーテル検査のデメリットは、以下のとおりです。

  • 比較的安全な方法ではあるが、まれに重篤な合併症が起こる可能性がある。例えば、出血、感染、不整脈などが挙げられる。
  • カテーテルを挿入する部位にあざができたり、カテーテルが心臓の壁を傷つけたりすることがある。
  • カテーテルを動脈に挿入した場合は、器具を外した後にしっかり圧迫したり、血管を縫合したりして出血を止める必要がある。
  • X線撮影によるごくわずかな被爆や造影剤によるアレルギー反応のリスクがある。

心臓カテーテル検査の流れ

心臓カテーテル検査の流れは、次のようになります。

  • 検査前には、血液検査や心電図検査、レントゲン検査、心エコー検査などを行います。また検査前日からは麻酔の安全性のために食事や水分の制限が必要です。
  • 検査当日は、全身麻酔をかけて、太い血管の上の皮膚を小さく切開してカテーテルを挿入します。カテーテルは内腿や頸部から入れることが多いです。
  • カテーテルを心臓や血管に進めていき、造影剤を注入してX線撮影します。造影剤は血液と同じように流れるので、心臓や血管の形や動きが見えるようになります。
  • 必要に応じて、カテーテルを使って治療を行います。例えば、動脈管開存症の場合は、動脈管にコイルや専用の器具を入れて閉鎖します。肺動脈弁狭窄症の場合は、バルーンカテーテルで弁口を拡張します。
  • 検査が終わったら、カテーテルを抜きます。カテーテルを抜いた部位は圧迫したり、血管縫合をして出血を止めます。切開した皮膚も縫合します。
  • 検査後は、麻酔の覚め具合をよく確認し、意識や歩行がしっかりして、傷からの出血も無ければ帰宅できます。通常は当日または1泊程度で退院できます。

 

 

心臓カテーテル検査は非常に有用な検査ですが、、一般的な動物病院では行えないことが多く、専門的な設備や技術が必要です。費用も高額になることがあります。心臓カテーテル検査の費用は、検査内容や治療の種類によって異なりますが、一般的には十万円程から数十万円程度かかります。
また、麻酔や造影剤による副作用や合併症のリスクもあります。そのため、心臓カテーテル検査が必要かどうかは、必ず獣医師とよく相談してから決定するようにしましょう。

当院では経験豊富な循環器チームと、最新の設備で心臓カテーテル検査に対応しております。セカンドオピニオンについても数多くお受けしておりますので、安心してご相談いただければと思います。

 

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